歌の翼

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名古屋市民ギターオーケストラ
20周年記念定期演奏会
11/6 名古屋市芸術創造センター
では

1996年 旗揚げのときに
演奏された
歌の翼
を今年は演奏します。

1836年ドイツのデュッセルドルフで
ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者
メンデルスゾーンが
まだ20代のときに作った作品で

「愛の歌」
「歌の翼」
「春の歌」
「ズライカ」
「日曜日の歌」
「旅の歌」

などが含まれている 
『六つの歌曲』op34 のなかの
第2曲目です。


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当時は、おとぎの国と考えられていた
遠い東洋の国インドに恋人である君を
連れて行こうとロマンティックに
歌う歌詞です。

日本で西洋文化に憧れがあるように
西洋でも当時のセレブな人たちには
東洋の神秘に
魅せられていたのではないかと
思います。

19世紀最大のロマン派詩人ハイネの
詩集 『歌の本』 におさめられている 
「叙情挿曲」 から引用されています。

著名な音楽家たちは
パトロンやお金を出してくれる王様など
いつもお金には苦労してた人が
多いですが

メンデルスゾーンは
著名な音楽家の中では珍しく
ドイツ系ユダヤ人の
裕福な銀行家の家庭に生まれ育ち

恵まれた生涯をおくったことで
作風にも現れ
上品で明るい美しさに満ちた曲が多数。

中でも歌の翼には
綺麗なアルペジオに
美しいメロディーが
乗っています。

ギタオケのアレンジでは

このアルペジオを

客席からみると

ステージ右の低音パートから
ステージ左の高音パートまで
順番に音を繋いでいき

オーケストラ全体で
アルペジオが表現されるように
アレンジされています。

今年は楽器だけでなく
歌詞があるこの曲を
昨年も定期演奏会に
ボーカルでゲスト参加してくれた
篠崎先生に歌ってもらう予定です。

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演奏する側はとても
大変な作業ですが
本番に向けて練習重ねて
この曲が持つ美しさを
表現していきたいところです。


歌のつばさ

歌詞
Auf Flügeln des Gesanges,
Herzliebchen, trag ich dich fort,
Fort nach den Fluren des Ganges,
Dort weiß ich den schönsten Ort.

歌の翼に愛しき君を乗せて
ガンジスの野辺へと君を運ぼう
そこは白く輝く美しい場所

Dort liegt ein rotblühender Garten
Im stillen Mondenschein;
Die Lotosblumen erwarten
Ihr trautes Schwesterlein.

そこは赤い花が咲き誇る庭
静寂の中 月は輝き
スイレンの花 愛する乙女を待つ

Die Veilchen kichern und kosen,
Und schaun nach den Sternen empor;
Heimlich erzählen die Rosen
Sich duftende Märchen ins Ohr.

スミレは微笑み 星空を見上げ
バラが耳元でささやく 芳しきおとぎ話

Es hüpfen herbei und lauschen
Die frommen, klugen Gazelln;
Und in der Ferne rauschen
Des heiligen Stromes Welln.

賢くおとなしい小鹿
走り寄り 耳をそばだてる
遠くに聞こえる 聖なる川の流れ

Dort wollen wir niedersinken
Unter dem Palmenbaum,
Und Liebe und Ruhe trinken,
Und träumen seligen Traum.

僕等は椰子の木の元に降り立ち
愛と平穏を満喫し
幸福に満ちた夢を見よう

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